便秘の原因はなんですか?
運動不足やダイエット、水分摂取の不足、食事内容、ストレス、生活習慣、生活環境の変化など、さまざまな原因があります。仕事のある平日は排便がないとか、旅先では便秘するなどというのは、ストレスだったり自律神経系の問題です。腸管の動きが悪くなることで起こります。またダイエットで無理な食事制限をしていれば、便のもとになる材料不足に陥ります。これでは便がでなくなります。また、下記の「便秘の種類」の中でも原因について説明しています。
便秘にも種類があるのですか?
便秘症にはタイプがありますので、ご自身の便秘にあったお薬を内服する必要があります。
最近では、以下のような形で、便が腸を通過する経過に応じた分類がございます。
結腸通過時間正常型 | 直腸までは問題なく、便が到達する。便意の低下することで起こる。 |
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結腸通過時間遅延型 | 大腸の蠕動運動が低下し、便が直腸まで到達するまでに時間がかかる。 |
便排出障害型 | 排便機能の低下などが原因でおこり、息んでもなかなか排便できない。 |
続発性便秘
以下のような基礎疾患によって、便秘となっていることもあります。
器質性便秘 | がんやポリープ、手術後の癒着などによって、便が出にくくなることが原因です。 これは手術などにより原因を取り除く必要があります。 |
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肛門直腸疾患 | 切れ痔や肛門狭窄などで排便が困難な状態。 |
その他 | パーキンソン病などの神経疾患や筋疾患に伴う便秘。 糖尿病、甲状腺機能低下症などの内分泌・代謝疾患に伴う便秘。向精神薬や降圧剤などの薬剤に伴う便秘。などもあります。 |
どのような診察・検査が行われますか?
まずは、問診でご自身の排便状況を詳しく伺います。
そこで、問題点や便秘のタイプ、原因などを推測します。この時点でだいたいの状態は把握できます。最も大事な項目といえます。その後、触診や検査という流れになります。
血液検査、腹部X線検査、腹部エコー、CT検査などを行っておりますが、どこまでの検査を行う必要があるか、ご病状と患者様と相談して進めています。
どのような治療法がありますか?
水分摂取を促すだけで改善することもあります。食事や運動によって改善が期待される場合は、生活習慣を見つめ直すことから始めます。
便秘外来を訪れるような頑固な慢性便秘の方になると、ほとんどの患者さんで薬物治療が必要になります。ただし、年齢や便秘の程度によって、内服していただく薬の種類や量を調節いたします。下剤には多種多様な種類があります。
その中から自分に合った薬を見つけることが便秘治療にとって大切です。また薬の効き具合には個人差があり、排便に影響を及ぼします。そのため毎回外来にて、少しずつ量を変更したり、種類を増減しながら一番いい薬と量を一緒に探っていきます。