感染症科・呼吸器内科

Infection・Respiratory Medicine

感染症科

コロナ感染症・後遺症
 感染予防・早期治療・後遺症外来

  • 免疫・感染症の専門家によるサポートを行います。
  • 感染対策:消毒や感染防御を実施し、動線・空間分別を図り、感染者と非感染者(医療スタッフ)の非接触に気を配った発熱待合を完備しています。またオンライン診療も受け付けております。(オンライン診療詳細はこちら
  • ワクチン:感染予防、重症化予防について、副反応を考慮したワクチン接種を準備
  • 即時検査:昭和メディカルサイエンス、FUJIFILM/リプロセル、などの検査(PCR・抗原)を用いて迅速に診断が行えます。

※プレシジョン・システム・サイエンスの「エリートMGB SARSCoV-2PLUS PCR検出キット」

※抗原検査キットは「イムノアローSARS-CoV-2&FluA/B&RSV」

  • 治療:抗ウイルス薬(経口薬)や抗体薬(点滴治療)を適切に使用し、体内ウイルス量を早急に減らすことで重症化を防ぐ治療が可能です。
    ※ご年齢や合併症により、重症化リスクを考慮して導入しています。
  • CT検査:迅速な検査により、肺炎の診断およびコロナ後遺症(Long-COVID19)における脳(Brain-fog)や心臓(高血圧・心筋症・拡張障害)・肺(肺繊維症・間質性肺炎)の障害を把握し、適切な治療を実施します。

※主には過剰炎症状態または進行中のウイルス活性とこれに対する不十分な宿主抗体応答が原因と考えられていることから、血中の微小PCRモニタリングと免疫環境の状態を取り戻していくことできめ細やかな診療を行います。

各ウイルス感染症・免疫異常
 感染予防・早期治療・後遺症外来

  • 疫学・臨床判断により推定、迅速検査を行います。
  • 感染対策:ウイルス学的にもっとも伝搬性の高い経路を防御できるように対応します。オンライン診療も受け付けております。(オンライン診療詳細はこちら
  • 各種ワクチン:各種予防接種に対応しております。ご相談ください。

インフルエンザウイルス(Influenza virus)
季節流行型のウイルス感染としては最も一般的な気道感染症であった。A,B,Cの3型があり、流行的な広がりを見せるのはA型とB型である。SARS-COV2感染症の拡大につき減少したが、再拡大の懸念が高まっている(連続抗原変異が頻繁に起こるので、毎年のように流行を繰り返す。)。尚、鳥インフルエンザ(H5N1, H7N9)は感染症法で2類感染症に属している。
インフルエンザ流行の大きい年には、インフルエンザ死亡者数および肺炎死亡者数が顕著に増加し、さらには循環器疾患を始めとする各種の慢性基礎疾患を死因とする死亡者数も増加し、結果的に全体の死亡者数が増加することが明らかになっている(超過死亡)。ことに高齢者がこの影響を受けやすい(他の細菌感染症を合併したり、衰弱:経口栄養の低下による脱水/低栄養が進行する)。小児では中耳炎の合併、熱性痙攣や気管支喘息を誘発することもある。近年、幼児を中心とした小児において、急激に悪化する急性脳症が増加することが明らかとなっている。厚生労働省「インフルエンザ脳炎・脳症の臨床疫学的研究班」(班長:岡山大学医学部森島恒雄教授)で行った調査によると、毎年50~200人のインフルエンザ脳症患者が報告されており、その約10~30%が死亡している。


守るべき世代のためワクチン・早期治療でお互いの感染拡大を防ぎましょう。

NIID 国際感染症研究所より引用

HIV(Human immunodeficiency virus)
後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome, AIDS, 通称エイズ)(2018年2月改訂)は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染によって生じ、適切な治療が施されないと重篤な全身性免疫不全により日和見感染症や悪性腫瘍を引き起こす状態をいう。近年、治療薬の開発が飛躍的に進み、早期に服薬治療を受ければ免疫力を落とすことなく、通常の生活が送れることが可能になってきた。自分やパートナーへの感染を予防し、且ついわれのない差別や偏見をなくすためにも、AIDS/HIV感染症に関する正確な情報を知ることはますます重要となっている。3剤以上のHIV薬を使用するcART療法を標準治療としている。

治療の進歩は目覚ましく、感染を防ぎ、早く診断をすること。
偏見なくためらわずに適切な治療(抗ウイルス薬など)を受けましょう。

2018年2月改訂 NIID 国立感染症研究所より引用

肝炎ウイルス(Hepatitis virus)
A, B, C, D, E型の肝炎ウイルスの感染により起こる肝炎です。感染経路・発症までの経過・肝炎としての予後も全く異なるため注意が必要です。特に、慢性化・がん化しやすい肝炎としてB型・C型肝炎に集学的な治療が行われています。ウイルス量の遺伝子レベルの測定により、核酸アナログ製剤の治療法・免疫抑制剤などの使用により発症する肝炎の治療法・モニタリング法がアップデートされています。

感染を防ぎ、適切な治療(抗ウイルス薬など)を受けましょう。

2022年6月最新版B型肝炎治療ガイドライン(日本肝臓学会)より引用

ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型HTLV1
Human T-cell leukemia virus type 1:HTLV1は母乳・血液を介した垂直感染や性感染(水平感染)及び輸血など長い潜伏期間を経て成人T細胞白血病・リンパ腫( Adult T-cell leukemia:ATL)、HTLV-1関連脊髄症( HTLV-1 associated myelopathy:HAM)およびHTLV-1ぶどう膜炎(HTLV-1 uveitis:HU)を発症。

生涯にわたり無症候キャリアとなることもあり、フォローアップ、早期診断が大切です。
適切な治療(抗ウイルス薬など)を受けましょう。

NIID 国立感染症研究所より引用

その他、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、単純ヘルペスウイルス(HHV)EBウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV
B細胞やリンパ節に感染するDNAウイルスとして、各種ウイルスが存在し、ワクチンや抗ウイルス薬が目覚ましく進歩してきている。妊娠・免疫抑制剤やがん治療中など、重篤な疾患を合併するケースもあるため早期の対応が求められる。

麻疹ウイルス、風疹ウイルス
麻疹(はしか)・風疹(三日ばしか)ともに感染症法で5類感染症に位置付けられている。ともに臨床症状(麻疹:特徴的な皮疹/発熱/カタル症状,風疹:全身小紅斑や紅丘疹/発熱/リンパ節腫脹)+病原体診断の検査法が指定されている。どちらも対症療法が主体の治療となる。

ムンプスウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス
流行性耳下腺炎(通称おたふくかぜ)はムンプスウイルス(mumps)も注意が必要である。髄膜炎、膵炎・無精子症に至る可能性のある精巣炎・卵巣炎・難聴も起こす可能性がある。治療はワクチンが唯一の予防法であり、対症療法が基本治療となる。
ノロウイルス(Norovirus: NV)はヒトに対して嘔吐、下痢などの急性胃腸炎症状を起こすが、その多くは数日の経過で自然に回復する。季節的には秋口から春先に発症者が多く なる冬型の胃腸炎、食中毒の原因ウイルスとして知られている。ヒトへの感染経路は、主に経口感染(食品、糞口)である。感染者の糞便・吐物およびこれらに 直接または間接的に汚染された物品類、そして食中毒としての食品類(汚染されたカキあるいはその他の二枚貝類の生、あるいは加熱不十分な調理での喫食、感 染者によって汚染された食品の喫食、その他)が感染源の代表的なものとしてあげられる。
ロタウイルス(Rotavirus: RV)は特に乳幼児の重症急性胃腸炎の主要な原因病原体で、ロタウイルス感染症により世界では5歳未満の小児が約50万人の死亡があるとされ、その80%以上が発展途上国で起こっている。しかし、ロタウイルスは環境中でも安定で、感染力が非常に強いためたとえ衛生状態が改善されている先進国でもその感染予防はきわめて難しく、事実上生後6カ月から2歳をピークに、5歳までに世界中のほぼすべての児がロタウイルスに感染し、胃腸炎を発症するとされている。わが国におけるロタウイルス感染症による死亡者は稀ではあるが、それでも感染者数は非常に多いため、小児感染症における重要な病原体の一つであることは疑いの余地のないところである。治療はワクチンが開発され有効な予防法となり、対症療法が基本治療である。

NIID 国立感染症研究所より引用

 一般細菌感染症

  • 幅広い疾患の中から感染巣や起炎菌を特定します。細菌感染後に重篤な免疫異常、臓器障害を残す場合があります(劇症A型連鎖球菌など)。また、潜伏期間も長く多様な症状を引き起こす疾患もあります(梅毒など)。
  • 感染対策:接触感染から塵埃感染まで、手指消毒や接触予防を適切に実施します。対面診療を望まれない場合や結果説明の受診はオンライン診療も受け付けております。(オンライン診療詳細はこちら
  • 各種ワクチン接種:肺炎球菌ワクチン・HiB・ジフテリア、破傷風など(こちらをご参照ください)
  • 即時検査:肺炎球菌・レジオネラ菌(市中肺炎の起炎菌として高率)、A群β連鎖球菌など。

※抗原検査キットは「ラピッドテスタ® シリーズを使用」(積水メディカル株式会社

  • 各種培養検査:起炎菌の特定、薬剤感受性の検査など必要に応じて細菌培養検査を提出します。
  • 治療:抗菌薬(経口薬・点滴薬)を用いて早期治療を行います。
    治療効果に応じて、併存疾患(真菌症やウイルス感染/免疫異常)を考慮した治療にシフトします。
    免疫能力の低下している方には、抗体薬(点滴治療)を適切に使用し、重症化を防ぐ治療が可能です。
    ※ご希望に応じて、特殊検査・CT検査を用いて、重症化リスクを精査します。

結核・抗酸菌症

  • 感染症指定医療機関(結核)により、早期診断に努めます。
  • 感染対策:空気感染のため、手指消毒や接触予防・N95を装着して診療します。対面診療を望まれない場合や結果説明の受診はオンライン診療も受け付けております。(オンライン診療詳細はこちら
  • 各種ワクチン接種:BCG(こちらをご参照ください)
  • 各種検査:過去の曝露歴、排菌の程度を測定します(QFT検査、喀痰抗酸菌培養検査)また、活動性を捉えるため胸部画像検査を行います(X線撮影・CT検査)。
  • 培養検査:菌種の特定(非結核性抗酸菌症)、薬剤感受性の検査など行います。
  • 治療:抗菌薬(経口薬)を用いて早期の治療をします。
    結核病学会治療委員会の「結核医療の基準」の改訂―2018年版に準拠した結核標準治療法を実践します。治療効果に応じて、併存疾患(真菌症やウイルス感染/免疫異常)を考慮した治療にシフトします。
    ※感染症指定医療機関医療担当規定第7条 意見書を記載、保健所へ届出を行います。
    ※院内→地域DOTS(directly observed treatment short-course)に連携しています。

真菌症・寄生虫症

  • 比較的にまれな疾患ですが、真菌(カビ)や寄生虫の住む環境に曝露された方、がん治療などの免疫能力の低下した患者さんが罹ることがあり、診断に難渋されることが多いため、慎重に経過を伺い検査を行います。
  • 感染対策:多くは接触感染・稀に飛沫・塵埃感染のため、手指消毒や接触予防に注意して診療します。真菌・寄生虫感染の診療は直接診察を受ける方が良いですが、後日にわかる結果説明の受診はオンライン診療でも受け付けております。(オンライン診療詳細はこちら
  • 各種検査:生活環境・渡航歴の聴取、過去の感染歴や治療内容の聴取。感染源の特定・活動性を捉えるため画像検査を行います(X線撮影・CT検査)。病原体を培養検査で捕捉することは難しく、血液特殊検査で補助診断を行います。皮膚白癬・疥癬症は、顕微鏡検査で判断可能です。
  • 治療:抗真菌薬・抗寄生虫薬(経口薬)を用いて治療をします。

呼吸器内科

感染性疾患(コロナ・インフルエンザ等)

感冒(かぜ症候群)からコロナ/インウルエンザウイルス、気管支炎や肺炎、肺膿瘍・肺結核などの疾患を対象に診療します。
まずは病状を的確にとらえることが大切です。必要に応じた検査を医師の判断で実施する際には事前にご説明いたします。又、感染防止対策の一環として発熱外来の時間を設けております。

以下より事前のご予約とWEB問診を完了の上、ご来院いただきますようご協力をお願いいたします。

気管支喘息・COPD・アレルギー疾患

気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎などの アレルギー疾患に関しては、全身のアレルギー疾患の部分症状として、全身を総合的に 診ていくことが重要だと考えて診療しています。
主に、気管支喘息が多いですが、肺気腫・慢性閉塞性肺疾患(COPD)、びまん性汎細気管支炎(DPB)、リンパ脈管筋腫症などの疾患精査・フォローをします。
※DPB症例では、副鼻腔気管支症候群(sinobronchial syndrome: SB)を疑う難治症は耳鼻咽喉科へ紹介いたします。ときにATL, HTLV-1陽性がみられるためウイルス学的な検索も行います。

間質性肺疾患

特発性間質性肺炎、放射線肺臓炎、サルコイドーシス、特発性器質化肺炎、膠原病肺など

免疫モニタリング・感染合併の予防に努めます。
急性増悪や合併症については、地域医療機関と密に連携して治療を行います。
来院される慢性呼吸不全の方に対し在宅酸素療法(HOT)の導入・指導を行います。

その他 呼吸器疾患

腫瘍性肺疾患

  • 肺がん
  • 転移性肺腫瘍
  • 肺の良性腫瘍
  • 縦隔腫瘍

肺血管性病変

  • 肺血栓塞栓症
  • 肺水腫

胸膜疾患

  • 胸膜炎
  • 膿胸
  • 胸膜腫瘍
  • 気胸

呼吸不全

  • 慢性呼吸不全

その他

  • 気管支拡張症
  • 職業性肺疾患
  • 過換気症候群
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)