輸血医療についての詳細
治療中の患者様の「血液」のライフラインを、最後の最後までつなぎたい。
以下のような患者さんとご家族の支援をさせていただいております。
- 高齢で通院が困難となり、輸血を希望される方
- 病院と連携を取りながら、定期的な輸血を希望される方
- 輸血が必要で退院できないので、ご自宅で輸血を受けて大切な時間を過ごしたい方
輸血を受けていただくにはご家族の協力が必要となります。患者さんとご家族が、自宅で安心して、自分らしく。当院は24時間365日サポートを行っています。柔軟に対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
輸血医療を受けられる方
骨髄異形成症候群(MDS)、再生不良性貧血、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫など。主に血液疾患や他のがんと診断を受けた患者様で定期輸血を必要とされる方。おもに消化管出血の疾患の方等が対象です。
安全な輸血のために
入院して実施する輸血と異なり、必要な検査や輸血製剤の確保に時間を要するため、実施まで2~3日間を要します。安全に輸血を実施するために、何卒ご理解のほどよろしくお願いします。
具体的には、患者様と輸血赤血球の血液型がマッチするかどうか。血清カリウム値や心電図は問題ないか。がん状態のチェックなどに、複数の検査や受診を必要とします。
外来も在宅診療の両方とも、輸血の開始・輸血中のモニタリング・輸血終了後まで十分にチェックいたします。在宅では決まった時間に輸血の実施・終了することが難しく、有事の対応に物理的なむずかしさがあります。ベースのご理解と、そして、医療者が患者宅を退出した後も患者様には観察が必要ですので、翌日までは付添っていただける成人の方がいることを条件とさせて頂いております。
当院では、十分に納得して治療が受けられますようにサポートいたします。
輸血のメリット・デメリット
輸血をすることのメリット
- 終末期でも在宅療養が可能になる。
- 外来輸血のために長時間待たなくてよいので負担を減らすことができる。
- 輸血をおこなうための入院を減らすことができる。
- 定期輸血を理由に、退院できない患者さんがご自宅に帰ることができる。
輸血をすることのデメリット
- 病院のような急変時の対応は困難です。
- 感染症や免疫反応などの副作用を完全には回避しきれないことをご了承ください。
- 急な血液量の増加で心臓に負担のかかる治療です。
- 輸血を行うことで症状の悪化する段階があります。そのような場合は、中止することを提案いたします。
まずはお電話やメールでお気軽にご相談ください。
血液専門医・看護師・臨床検査技師まで、チームでかかわらせて頂きます。
参考文献
- 「輸血療法の実施に関する指針」厚生労働省医薬食品局血液対策課
- 「日本赤十字社ホームページ」
- 日本輸血・細胞治療学会「新版 日本輸血・細胞治療学会認定医制度指定カリキュラム」
- 小規模医療機関における 輸血マニュアル ~安全な輸血を行うために~平成27年9月 東京都輸血療法研究会 東京都福祉保健局